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「子育て」も「キャリア」もどちらも大切にしたい──
2度の育児休暇取得を経て変わった仕事観

2023年4月現在、現場センシング事業本部 統合ID推進部でSEを務めている羽吹 淳一。やりがいを持ってプロジェクトに取り組みながら、2度の育児休暇を取得した羽吹が仕事とプライベートの両立に対する考え方や社内における男性の育児休暇取得の広がりについて語ります。

Profile

羽吹 淳一

2013年新卒入社。交通業界SEとして情報配信系のシステム開発、導入を担当後、2019年から大阪で顔認証推進を担当。2020年よりアシスタントマネージャーを務め、MaaSアプリ構築でプロジェクトリーダを担当。2021年からは統合ID基盤の推進・開発のプロジェクトリーダを担当。

専門性を発揮することにやりがい。残業も厭わず、懸命に仕事に励んだ20代

ディープラーニングを応用した世界最高水準の顔認証技術と言われるパナソニック コネクトの顔認証技術。その中でも羽吹は現在、すでに事業者様が保有しているID情報と顔情報の連携を用いたID管理や認証・認可のしくみ、また、その利用データの蓄積・分析を行うサービス“Hybrid-ID”に携わっています。

羽吹

「事業者様が保有している各種IDと顔情報を連携して、顔認証によるサービスが利用できるようにするための基盤づくりに取り組んでいます。現在は係長として、3名のメンバーのサポートをしながら関西圏でID事業を展開し、スマートシティにおいて、当社と事業者が連携して構築する、コミュニティ都市OSと呼ばれるシステム開発のプロジェクトリーダーを務めています」

2013年にパナソニック コネクトに新卒入社した羽吹。街中でよく見かけるデジタルサイネージ事業に注力していることを知り、「多くの人の目に触れる仕事に携われそう」と思ったことが入社の決め手になりました。入社後は交通業界向けSEとしてキャリアをスタート。仕事に大きなやりがいを感じていたと言います。

羽吹

「メインで携わっていたのは、電車の遅延などが発生した際に指令員から駅員の方に情報を伝える、鉄道会社様向けの情報配信システムの構築プロジェクトでした。一般の方の目に触れるシステムではありませんが、遅延があった際は、1秒でも早く正常運行へ復旧することがその先にいる一般の方々への貢献につながります。その点で大きなやりがいがありました。

また、経験を重ねるなかで特定の領域の事業に関わりたいというよりは、与えられた仕事に対して専門性を発揮することに充実感を覚えるようになっていきました

羽吹の当時の働き方をひと言で表すなら、“がむしゃら”。ほかを顧みず仕事に専念していたと過去を振り返ります。

羽吹

「当時は朝から夜遅くまで働いていたように記憶しています。受け持つ仕事の数や残業が多いほど自分の介在価値を感じられる、というような思考傾向がありました。多少無理してでも、経験を積みたいという気持ちが強かったのだと思います

第一子誕生とほぼ同時に大阪へ。2度の育児休暇取得での変化

羽吹に転機が訪れたのは2019年。結婚して第一子誕生を控えていたタイミングで2025年の大阪万博・IR(統合型リゾート)の開催にともなう顔認証システムの拡充を目的とする、大阪への転勤が決定したことがきっかけでした。

羽吹

「2019年の8月1日付で大阪配属になったのですが、子どもが生まれたのがその直前でした。当時は会社が“男性育休100%取得”をめざし始めたタイミングで、会社から育児休暇取得を推奨され、お盆休みとあわせて3週間ほどの休暇を取得しましたが、引っ越し関連の手続きにも追われながら、住まいのあった神奈川と大阪を行き来する日々。すべての時間を子育てに費やせたわけではありませんでした」

その後、2020年に第二子が誕生。第一子の育休取得時の反省を活かしたいという想いが羽吹にはありました。

羽吹

「第一子のときは結果的に妻に頼りきり、任せきりとなり、妻に大きな負担をかけてしまいました。第二子の育児休暇取得時には、妻に寄り添ってケアしながら、積極的におむつ替えなどを担当しようと決めていました。

また当時、長男がまだ2歳だったこともあり、『上の子の面倒をしっかり見てほしい』と妻から頼まれていたので、長男と一緒に外に出かける機会を多く持つように心がけていました」

職場では周囲の理解も十分にあって、育児休暇はスムーズに取得できたと言います。

羽吹

「上司に相談すると快く受け止めていただき、引き継ぎの期間も十分にもらった上で2週間の育休を取得しました。年度末だったということもあり、プロジェクトへの影響を考えて期間を自分で決めました。

ただ、周りには1カ月ほどの育休を取得するメンバーもいるなど、それぞれの家庭の状況によって育児休暇の期間は自由に決められる環境があります

多様で柔軟な働き方を。在宅勤務になって増えた家族との時間

夫として、父親として、もっと家事や育児に携わりながら仕事も頑張りたい——。そんな想いを持っていた羽吹にとって、在宅勤務中心の働き方は願ってもないワークスタイルだと言います。

羽吹

「上長が東京の拠点に所属していてWebでのコミュニケーションが中心であることやお客様と基本設計や要件を決める打ち合わせがすべてWeb会議上で完結していたため、コロナ禍前からときどき在宅勤務をしていました。現在、大阪のオフィスへの出社は月に3~4回で、それ以外は在宅勤務をしています」

在宅勤務では通勤時間にかかる時間が短縮できるため、平日でも子どもたちと一緒に食事したり、一緒に入浴したり。適度にリフレッシュできていて、家族仲の円満にもつながっていると言います。

羽吹

円滑に仕事をするためには、仕事だけではなく家のことも率先してやることが大事だと考えています。家族全員がしあわせに過ごすためには、妻だけにストレスがかかるようなことは避けなくてはなりませんから。

私が所属する組織では、きちんと成果を出せば働き方は個人の裁量に任されていますので、家族との食事や子どもたちとの入浴の時間も自由に取ることができています」

フレキシブルな働き方は羽吹に限ったケースではありません。チーム内にはさまざまな働き方をしているメンバーがいて、事例がチームミーティングで共有されていることもあると言います。

羽吹

「たとえば、『毎日〇時~〇時は、子どもにピアノを教える時間』と宣言しているメンバーがおり、その時間はなるべく配慮して連絡をしないようにしたりします。また、日中の時間帯でもきちんと報告すれば中抜けして通院やお迎えなどプライベートのことに時間を使うことが認められているなど、働き方の柔軟性はとても高いと思います」

子どもを持つまでは、ひたすら仕事に打ち込んでいた羽吹。仕事に対する価値観は大きく変わりました。

羽吹

「いまは、子どもが最優先です。子どもが健康に育つことが一番ですし、ワークライフバランスの取れた働き方に移行して子どもに関わり、子どもを見守る時間を増やしたいと思うようになりました。

また、仕事と家事・育児を両立する秘訣は、どちらにおいても完璧を追求しすぎないこと。効率にこだわるところとクオリティにこだわるところのバランスを取ることが大事だと感じています」

働く場所は自分で選ぶ。より自分らしい働き方の実現をめざして

2019年の1度目の育休は、会社から推奨されるがまま取得したと言う羽吹。当時は身近に育休を取得している男性はほとんどいませんでしたが、約4年のあいだに環境が大きく変化したと感じています。

羽吹

周りに育休を取得する男性メンバーが増えてきましたし、以前に比べて遥かに育休を取りやすい雰囲気になってきていると感じます。こうした環境の変化や、フレキシブルな働き方が可能になった点は個人にとっても組織にとっても良いこと。会社には同様の取り組みを続けてもらいたいですね」

そんな羽吹はいま再び、大きな変化のときを迎えています。関西圏の事業に携わりながら、かつて住まいがあった横浜へ生活拠点を移す計画が進行中です。

羽吹

「長男が4月から幼稚園に入るのですが、横浜の幼稚園に通わせたいと以前から妻と話していて、無事に入園が決まりました。在宅勤務による支障をまったく感じていないので、私も家族と一緒に横浜に戻りたいと思っています。今後は生活拠点を横浜に移し、必要なときに出張というかたちで大阪に出社できないかを上司や会社と相談をしています」

一方、いま携わっているプロジェクトに大きな手ごたえを感じていると言う羽吹。住まいの場所が変わっても、引き続きお客様にとって信頼できるパートナーのような存在でありたいと言います。

羽吹

「コミュニケーションを取ることが好きなので、お客様と議論をしながら新しい価値を生み出し、お客様のお困りごと解決につなげていくような仕事にこれからもこだわっていきたいですね。もともと国を代表するような大きな仕事に憧れて入社したところがあるので、万博というビッグイベント関連の仕事に携われていることにも、やりがいになっています」

仕事に熱心に打ち込めるのは、生活が充実しているから。理想的な好循環を味方につけ、快適な社会づくりへの貢献をめざす羽吹の挑戦はさらに加速度を強めます。

※ 所属・内容等は取材当時のものです

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