社員を知る
首都高をもっと安全・快適に──
お客さまに一番近いエンジニアとして、私にできること高等専門学校(高専)を卒業し、2017年にパナソニック コネクトに新卒入社した野原 里紗。高速道路に関わるシステム管理を担う部署で、フィールドエンジニアとして活躍していると言います。「お客さまの立場に立って考える」をモットーとする野原が、多くの人が利用する身近なシステムに携わるやりがいを語ります。
Profile
2017年新卒入社。学生時代は経営情報学科にて経営・経済学、情報学を学ぶ。入社後、現在の部署(エンジニアリング本部 FS総括部 首都圏サポート1部 FS1課)に配属され、高速道路関連システムの運用保守を担当。主要顧客として首都高速道路(株)様・NEXCO様を主に担当。
渋滞情報を集約して掲示する、首都高に欠かせないシステムの導入や保守に携わる
入社以来、野原はフィールドエンジニアとして、主に首都高速道路に関するシステム導入サポートや保守、新規サービスの提案などを担ってきたと言います。
長い歴史を持つお客さまだからこそ、システムの老朽化や紙での管理などまだまだ効率化を図れる余地があり、まずはデータを集約して全体を把握する必要があると言う野原。仕事を進める上では、「お客さまが何を考えているか」「どんなものを必要としているか」を常に考えて動いていると話します。
野原
「保守の研修会で、お客さまから『障害などのトラブルが発生したとき、パナソニック コネクトに対応してもらうまでの手続きが多く、トラブルの解決までに時間がかかってしまう』というご意見をいただいたことがありました。
そこで、障害発生時に必要な手続きを守りつつもスピーディーに対処するにはどうしたらいいかを同じチームのメンバーと話し合いました。そこで、年に1度必要な手続きをすれば、スポットで発生する度に手続きが必要ない年間保守サービスを新たに提案しました。こちらを契約していただくことで、障害解消までの時間を数日縮められたと評価していただきました」
憧れの先輩のように──お客さまの立場に立って考え、信頼関係を築きたい
地元・山口県の高等専門学校(高専)の経営情報学科で経営・経済学、情報学を学び、卒業後にパナソニック コネクトへ入社した野原。入社までの経緯を次のように振り返ります。
野原
「会社説明会で、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に関われる仕事があると知り、楽しそうだなと思ったのがパナソニック コネクトに興味を持ったきっかけでした。また、製造や物流からエンタメ業界まであらゆるシステムを取り扱っていると聞き、高専で学んだ情報学やIT系の知識も活かせそうだなと思いました。
さらに、選考途中で出会った人事の方がとても親切で話しやすく、面接の後に東京の本社周辺を案内してくれたことも印象に残っています。土地勘がなく不安だった私が、東京で働くイメージを持てたのはこの方のおかげです。地元の山口を離れても、こういう方たちと一緒なら安心して働けそうだなと思えたことが、入社の決め手です」
入社後から現部署に配属となり、首都高やNEXCOに関するシステムを担当することになった野原は、当時の苦労をこう話します。
野原
「ひと口に高速道路関連のシステムと言っても、その内容は多岐に渡ります。とくに最初は、業務を幅広く覚える意味でも何か決まったシステムの運用を担当するのではなく、先輩に同行していろいろな現場に行きました。それぞれの現場で異なるシステムが稼働しているので、覚えることがたくさんあって苦労しました」
まずは広範的に業務を覚え、徐々に専任のシステムを担当することになった野原。フィールドエンジニアとして技術的な知識のほかにも、大切なものがあると気づいたと言います。
野原
「フィールドエンジニアというのは、技術者の中ではお客さまに一番近い存在。お客さまの立場に立って考えることや、何度もお客さまのもとに出向いて顔と名前を覚えていただくことも大事だと思います。
そう考えるようになったのは、新人のころに仕事を教えてもらっていた先輩の影響。その先輩は道路業界での経験が長く、お客さまの中で困ったことがあるとすぐその人の名前が上がるほど、どの現場でも信頼されていました。先輩を見ていると、お客さまとの距離が近く、どこに行っても頼りにされるので仕事が楽しそうだなと感じました。
それ以来、私も相手の立場に立って考え、行動することを心がけています。お客さまと少しずつ信頼関係を築き、困ったときに真っ先に頼ってもらえるようになりたいですね」
現場と上層部をつなぎ、より良い道路サービスの提供に貢献したい
現在、野原が注力しているお客さま向けの研修会。お客さまの保守の技術力を高めるだけでなく、現場と上層部をつなぐ相互理解の場としても機能していると語ります。
野原
「フィールドエンジニアは、現場の方はもちろん会社の上層部の方とお話させていただく機会があります。そんな中で、現場の担当者と上層部の方々の想いや意見の食い違いを感じることがありました。
たとえば、上層部の方は現場でこれまでの延長線の業務だけでなく新しい取り組みも実施してほしい。しかし、現場では日常業務で手いっぱいで、それ以上は手が回らない、忙しくて新しいことにチャレンジする余裕はない。という状況でお互いの本当の想いや狙いが正しく伝わっていないことで本来解決したい課題が解消されないことがあったりします」
そうした想いや意見の食い違いをなんとか解消したいと考えた野原たち。研修会に現場の社員だけでなく、上層部の人たちも招き、双方の意見を交わせるように働きかけたと言います。
野原
「現場の方にはあらかじめアンケートに回答いただき、実際の現場では日々どんな業務が行われ、どんな課題があるのか上層部の方に声を届けました。現状として、まだ著しい変化は見られていませんが、こうした機会をきっかけに、お客さまの内部が一体となり、より良い道路サービスの提供に貢献できたらうれしいです」
そんな野原は、現在の仕事の魅力、やりがいについてこう語ります。
野原
「高速道路の表示板やETC設備などのシステムを手掛けているので、プライベートで首都高を走ったときなどに実際に稼働しているのを見て『これは自分が手掛けたもの。多くの人が目にする身近なシステムに携われるなんて、すごい経験だな』って実感しますし、友人とドライブしているときはちょっと鼻が高くなりますね。
そして一番のやりがいは、トラブルなどに対応して解決した際に、お客さまから『ありがとう』と感謝の言葉をかけていただくことです。道路管理のシステムはインフラの一部ですし、社会貢献もできていると思うと、とてもやりがいを感じます」
性別や年齢、学歴によらず個人の実績が評価され、やりたい仕事に挑戦できる環境がある
パナソニック コネクトでは、2023年4月から人事評価制度を刷新。部署やチームとしての成果だけでなく、 個人の実績が評価されやすくなったと、野原は感じています。
野原
「毎月、上司と1on1の面談をして、自分がどれだけ成果をだしているのかを伝えるのですが、以前よりもそこを重視して評価されているように感じます。だから、自分の頑張り次第でキャリアアップをめざせるし、『社内公募制度(通称:eチャレンジ制度)』のような挑戦したい仕事や役割に自分の意志で応募できる制度もあります。性別や年齢、大卒や高専卒などの垣根なく成長の機会を与えてくれる会社だと思います。
私は、結婚や出産などライフステージが変化しても働き続けたいと思っているので、周りから必要としてもらえる人材になることがまずは一番の目標。現在の仕事はお客さまと話す機会が多いので、相手の立場に立って考えたり、相手の本音を引き出せるコミュニケーション力を身につけたりして、成長していきたいです。そして将来的には、高専時代に学んだ経営学の知識も生かして、マネジメントにも挑戦したいです」
入社して6年目を迎えた野原。自身と同じく高専卒で就職をめざす人たちに向けて、パナソニック コネクトで働く魅力について、次のように伝えます。
野原
「私がずっと携わってきた高速道路関連のシステムのように、大規模かつ身近で、多くの人が目にする社会貢献性の高いサービスに関われるのは大きな魅力です。そして仕事の幅が広く、いろんなキャリアを持つ方と接することができるので、自分がやりたい仕事や興味のある業界を見つけやすいと思います。
また、私は野球観戦が好きなのですが、当社ではスタジアムの音響設備やディスプレイの調整や補修なども手掛けているので、いつかチャレンジできたらなと考えています」
社会インフラの一翼を担う高速道路の管理システム。より安全で快適な道路交通の実現へ向けて、野原はお客さまとともに挑み続けます。
※ 所属・内容等は取材当時のものです
野原
「メインで担当しているのは、首都高の渋滞情報を集約して道路上の表示板でお知らせする収集系中央システムの改修や点検・保守。また、首都高で使われている移動無線や監視カメラのシステムも担当しています。たとえば、事故が起きたときに首都高をパトロールしている黄色いパトカーに情報を送ったり、いくつかある管制室に連絡を入れたりするような首都高を安全・快適に利用してもらうためのシステムに携わっています。
また、導入後の保守窓口業務も兼務していて、『設備が壊れたので直したい』『このシステムを更新したい』などのお問い合わせにも対応しています。その一環として、お客さまの保守の技術力を高めるための研修会も企画し、開催しています。
さらに、最近ではコンサルティング業務にも力を入れていて、首都高様の内部の業務効率化を提案したり、パナソニック コネクトが持つ画像処理技術などを活用した新サービスを考えたり、ハード機器に付随するシステム以外の取り組みも進めているところです」